男性でも育児休業を取ろうと思った経緯と上司に報告した際の体験談。今考えているメリット・デメリットも

男性の育児休業を考えている私が今一番気になっていること。

お互い子供が欲しいという気持ちは確認していましたが、高齢出産といわれる年齢でもなかったので、特に不妊治療はせずに自然に任せることにしていました。

しかし、結婚から1年近く経っても子供ができなかったので、そろそろブライダルチェックでも受けた方が良いかなーと相談していた矢先に妊娠が判明。

最初に妻から連絡をもらった時、素直に嬉しいと感じましたが、同時に責任の重さも改めて感じたのを覚えています。30過ぎて大人になったつもりでいましたが、「父親」という新しい立場を経験できることで、また成長できるのかもしれません。

最近になって安定期に入ったので上司にも報告ができて、今は育児休業を取りたいなーと考えているところ。

今回は私(男性)の育児休業を取ろうと思ったきっかけや今考えているメリット・デメリットについて書きたいと思います。

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妊娠の報告

二人とも妊娠に関して分からないことばかりで不安だったのですが、まずは知ることが大切と思い、近くの書店でたまごクラブを購入して二人で勉強。(ネットにも育児サイトは多くあり情報収集に苦労することはありませんでした。)

読んでまず驚いたのが、妊娠初期における流産の可能性は全体でも15%あることです。更に、35歳以上のいわゆる高齢出産になると流産の危険性も上がってくるとのこと。

流産の可能性が思っていたよりもずっと高かったので、万一のことを考えてすぐには周囲に報告しませんでした。

また、妊娠していることに気づかないままに、妊娠初期にお酒を飲みに行ってしまったり遠出をしてしまっていたこともあり、とても不安になったのを覚えています。(結果的には毎月の妊婦健診や胎児スクリーニング検査(名称がちょっと怖いですよね。。)でも順調に成長していることが確認できているので、今のところは安心しています。)

このため、両親には2回目の妊婦健診が終了した時(2か月目くらい)に報告しましたが、職場には安定期に入ってから報告することにしました。

妊婦健診

妊婦健診の様子

流産(妊娠初期には気づかないうちに流産してしまっているケースもある)の心配もあったので、出張でどうしても付き添えない場合以外は極力毎回付き添うことにしていて、予約もそれを考慮して妻に取って貰っていました。

流産自体はもちろん悲しいことなのですが、それを伝えられた時の妻の気持ちも心配ですよね。

妊娠初期には腹痛や少量の出血があったこともありましたし、まだほとんど胎動を感じることも無いので、妊婦健診を受ける前は毎回心配でドキドキしますが、順調に成長しているわが子を確認できる貴重な機会なので、妊婦健診には必ず付き添うことをお勧めします。

ちなみに、私たちの通っている産婦人科では夫婦で付き添っているところもあれば一人で検診に来ている妊婦さんもいて、大体半々っていう感じです。

風疹検査

妊婦健診のなかで、妻が風疹に対して感染予防に十分な免疫を持っていないことが分かりました。それを受けて、私も風疹の抗体検査を受けてみたところ、妻と同様の結果に。

幸い妊娠初期に妻が風疹に感染していた形跡は無いことが確認できたので良かったのですが、今後、時期を見て風疹の予防接種を受ける必要があります。

なお、風疹の抗体検査については、条件が異なるものの多くの自治体で補助したり無償で行ったりしているので、まだ調べたことが無い方は一度お住いの自治体HPをチェックしてみることをお勧めします。

風しんは、妊娠初期に感染すると、生まれてくる赤ちゃんに難聴や白内障、心疾患などの症状がある「先天性風しん症候群」を発症するおそれがあります。

区では、先天性風しん症候群の発生を防止し、女性が安心して妊娠・出産を迎えるために、風しんの抗体検査にかかる費用を助成します。

対象者

受診日現在、19歳以上の港区民で次のいずれかに該当する人

  1. 妊娠を希望又は予定している女性及びその夫(パートナーも含む)、同居人
  2. 風しん抗体価の低い妊婦の夫(パートナーも含む)、同居人

ただし、次の人を除きます。

  • 過去に風しん抗体検査を受けたことがある人
  • 明らかに風しんの予防接種歴がある人
  • 風しんの罹患歴がある人(検査で確定診断を受けた風しんの既往歴がある人

引用:港区HP

 

育児休業を考えるに至るまでの経緯

なんとか安定期に入ったので、上司・同僚へ妊娠の報告をすることにしました。

ちなみに、安定期に入るまでは飲み会の誘いがあると理由を言うわけにもいかず断りづらくてちょっと困っていたのですが、職場に報告できるようになるとみんなが気を使ってくれているのか、そういった誘いもかなり少なくなって楽です。

若干寂しい気持ちもありますが、なんといっても家族が一番!

上司・同僚への報告

安定期に入ったとは言いつつも出産まで何が起こるかわからないので、報告するのは上司と同じ課の同僚等、必要最小限の人にしました。(上司や同僚(育児経験者)は喜んでくれていて普段の会話の中でも出てきたりするので、周りには自然と知られている思います。)

その際、上司から会社として「家庭と職場の両立制度」を設けているから見ておくようにとパンフレットを渡されました。(平成29年に育児・介護休業法が改正され、事業主は、従業員(配偶者含む)が妊娠・出産したことを知った場合には、当該従業員に対して、個別に育児休業・介護休業等に関する定めを周知するように努めることとされたからだと思います。これはすべての企業に対する努力義務です。)

パンフレットを読むまでは、育児休業といえば2年くらい取るものと思っていて、男性の育児休業制度もあるけどさすがに無理だよなーくらいに考えており、自分がそれを取得するというイメージはなかったのですが、実際に取得した先輩からのメッセージや取得した期間、タイミングを知るうちに育児に参加することの大切さを感じて、自分も育児休業を取ってみようかなと思いました。

同年代のリサーチ

実際に育児休業を取ってみたいと思ったものの、実際に今自分が働いている職場の中ではどうなんだろうと思い、別部署にいる同期に聞いてみたところ、短期間(1ヶ月未満)ですが、意外と育休取得している人が多くいることが分かりました。

これを聞いた段階で、少なくとも1ヶ月以上は取ろうと決めました。笑

上司へ育児休業の意思を伝える

育児休業を申し出るために気合を入れている様子

上司から渡されたパンフレットには、育児休業を取得した方の上司からのコメントも載っていたのですが、その中に、

『育児休業自体はとても良いものだと思っているが、その間の業務を回さなければならないので、一緒に仕事をしている仲間の理解を得られるかが上司として一番心配した部分』

とありました。

制度なので、育児休業を拒むということはあり得ないのですが、現実的にはその間の仕事を誰かが対応しなければなりませんし、育児休業が終わり職場に戻ればまた一緒に働くということが前提になります。

そういったことも踏まえると、事前に同僚へ自分の考えを話して、同僚の感触も踏まえて考えた方が良さそうだと思ったので、まずは同僚に育児休業を考えていると伝えてみました。

その際の同僚の反応がとても良かったので私は助かったのですが、まだ同僚に相談できていない方は、「自分が育児休業中に代わりに仕事をすることになるだろう人」には育児休業を考えていることを伝えてみて、その感触を踏まえて育児休業を取得するかどうか、取得するにしても期間やタイミングを考えた方が良いと思います。

なお、同僚からは良い反応をもらえていたものの、上司に申し出る時には「やっぱり嫌な顔されちゃうかなー」という不安は残っていました。

しかし、予想外に上司からも前向きな回答を頂けたので、私は1ヶ月の育児休業を取得することにしました。

ちなみに、上司に申し出る前までは、場合によっては半年くらいとってみようかなーと思ったこともあるのですが、職場の男性で1ヶ月以上の育児休業を取った人がいなかったのと、職場(残された職員)の負担感を考えて1ヶ月にしました。

上司から良い反応が返ってきていなければ、こちらも職場の負担は考えず、6か月の育児休業を申し出ていたかもしれません。笑

育児休業のメリットデメリット

まだ育児休業は始まってもいないのであくまで想定ですが、今のところ考えているメリデメは以下のとおりです。

メリット

精神的な安定

第一子なので生まれてからの生活が具体的にイメージできず不安ばかりです。それでも私が育児休業を取れれば、夫婦二人で不安な育児に取り組んでいけることになるので、お互いの気持ちがかなり楽になりました。

知識と悩みの共有

また、出産直後から二人で試行錯誤しながら育児をすることで、こうなった時にどうすればよいのか、何をしてはダメなのかを同時に学ぶことができるはずです。

例えば、その育児の知識に夫婦間で差ができてしまうと、私が分からないことを妻に聞いてしまったり、妻と育児の悩みを共有できなくなってしまう可能性があります。

心境の変化

イクメンの人の話を聞いていると、育児することによって自分が成長できたということが多いです。育児を通して自分が成長できるならばそれはとても良いことだと考えています。

成長を感じられる

なんといっても我が子の成長をしっかりと感じ取ることができるが一番のメリットだと思っています。久しく使っていない一眼レフカメラも引っ張り出してきて、毎日記録として写真を撮っちゃおうかなーと思ったりしています。

デメリット

収入が減少

育児休業を取得することでデメリットだと感じているのは収入が減少するくらいだと思っています。

その間の給与はもちろんボーナスにも影響するので家計への影響は免れないのですが、幸いなことに私の会社では育児休業中も一定の手当てが支払われることになっており、ゼロにはなりません。

育児休業の期間が長ければ長くなるほど家計を圧迫することになるので、自分の会社の制度をよく調べたうえで、育児休業を取るかどうかや期間を考えるとよいと思います。

キャリアへの影響

やる気がないわけではないのですが、昇進したいと強く思うことも無いので、個人的には全く気にしていません。実際に同期で育児休業を取得している者もいるので、私の会社の場合には影響はないと思っています。

なお、キャリアへの影響ではないですが、上司や同僚に申し訳ないという気持ちはあります。

育児休業の期間とタイミング

期間

6ヶ月くらい取得しようと考えていた時期もありましたが、1ヶ月だけ取得することにしました。

かといって、長期間の育児休業をあきらめたわけではなく、育児休業の再取得も見据えての判断です。(平成21年の育児・介護休業法改正により、父親が出産後8週間以内に育児休業を取得した場合、再度、育児休業を取得することができるようになっています。)

実際に育児をしてみて延長しなければならない状況になったりした場合には、育児休業の再取得を考えたいと思っています。

なお、出産の付添休暇等も合わせて、実質的には1ヶ月半程度の休みを取ることになると思います。

タイミング

男性が短期の育児休業を取得するタイミングとしては、出産直後か1か月検診後の場合が多いようです。

1か月検診後から取るという方は、妻が実家に戻り里帰り出産して、1ヶ月検診後に実家から戻ってきて同居を再開した時にとるのだと思います。

私たちは、生まれた時から一緒に育児したいと思い出産直後の1ヶ月に育児休業を取得することにしました。

まとめ

きっかけは上司への報告から

育児休業OKしてくれる上司

育児休業を考えている場合には、配偶者が妊娠したことを早めに上司に申し出ることが大切だと感じました。

会社による部分も多分にあると思いますが、原則として、育児・介護休業法に基づき、個別に育児休業制度の説明があるはずです。そういった説明等を踏まえて育児休業を取得したいかどうか考えるとよいと思います。

職場の雰囲気を考慮しよう

職場で育児休業を取得した先例が無いか確認しておくことも大切です。

制度的に保障されている権利とはいいつつも、まだまだ男性の育児休業取得率は低いはずです。制度自体は知っていても実際に自分の部下や同僚が取得することを想定している人は少ないと思います。

仕事を辞めてしまうわけではありませんので、しっかりと周囲の理解を得る必要があると思うので、特に職場で初めて取得するような場合には、期間をかけてよく話し合うことも必要になるかもしれません。

期間やタイミングは、柔軟に。

男性の育児休業は再取得が可能です。(詳細は前述)

収入はどうにかなるとして、育児が不安だから長期でとりたいと思う方もいると思いますが、職場への影響もその分大きくなってしまいます。まずは短期間の育児休業を取ってみて、どうしてもダメなら再度取得するという選択肢もあるはずです。(会社毎に異なる可能性があるので、事前に再取得できる要件は確認しておいた方が良いです。)

相手側に立ってみても、心配だから長期間取りたいと言われるよりは、実際に育児休業で1ヶ月取らせてもらって復職して育児を続けているが具体的にこういった理由があるので、育児休業を取りたいと言われた方が納得しやすいですよね。(もちろん育児休業自体は労働者の権利ではありますが、職場の理解はとても重要だと思います。)

メリットとデメリット

メリットは、育児への不安感をいくらか解消できることと、子供の成長を間近で感じることができることが大きいと思います。

デメリットは、収入の減少とキャリアへの影響ですが、これは会社や個人毎にかなり異なる部分だと思います。(私はあまりデメリットには感じていません。)

 

以上、私が育児休業を取得しようと思ったきっかけや今考えているメリットデメリットについて、紹介しました。

肥立ちにもよりますが、産後一か月は妻と赤ちゃんの面倒をすべて自分一人で見る覚悟で育児休業に臨みたいと思っていて、とりあえず、最近、料理を始めたところです。

男性で育児休業を取ろうと考えている方は一緒に頑張っていきましょう!


<参考>日本と世界の育児休業取得率

イクメンという言葉が浸透してきて男性の育児参加がいわれることが多くなってきたように感じますが、日本の男性の育児休業取得率は2.65%しかありません。

男性の育児参加及び女性の就労継続に先進的なイメージのある欧州でも、イギリスで12%、ドイツで19%程度にとどまっており、世界的にみても男性の育児休業取得率はまだまだ低い状況だと思います。(ノルウェーやスウェーデンは取得率8割近くあります。)